発熱外来

新型コロナ感染症の流行拡大とともに発熱などの感冒症状をもつ患者さんは一般患者との接触を避けた外来診察を行う必要があります。当院は東京都「感染症診療協力医療機関」の指定を受け新型コロナウイルスに対する抗原定量検査をはじめ適切な診療を実施しています。発熱外来で扱う疾患は新型コロナ感染症ばかりではありません。インフルエンザ・感冒・急性鼻炎・咽頭炎・扁桃炎など発熱や咽頭痛・鼻漏をきたす疾患も診察いたします。

当院発熱外来からのお知らせ

発熱外来は完全予約制です

感染対策として発熱や感冒症状のある患者は一般患者と診察を分けて行う必要があります。診察を完全予約制で行っています。受付にお電話をいただき予約をお取りください。予約時に受診の要領をお知らせいたします。金曜日ならびに土曜日は入院管病棟体制の状況で新型コロナ感染症の検査が行えないことがあります。あらかじめご了承ください。

診察の手順

診察の手順

インフルエンザ迅速診断の所要時間15分程度。抗原定量検査の所要時間1~2時間程度。

新型コロナワクチン接種

令和5年5月より6回目の新型コロナワクチン接種が開始されます。対象者は以下の通りです。
新型コロナワクチン接種

当院でも新型コロナワクチン個別接種を行っています。

令和5年春(5月~8月)の接種

  • ワクチン接種は無料です。
  • ワクチン接種には接種券が必要です。
  • 高齢者(65歳以上)の方には、お住まいの自治体から接種券が送付されてきます。目黒区の方は4月以降順次送付される予定です。
  • 基礎疾患を有する5~64歳の方、医療従事者・介護従事者の方はお住まいの自治体に接種券の交付を申し込みください。その後接種券が送付されてきます。
  • 接種は予約制です。電話予約をお願いします。
  • 2023年05月08日より接種を開始いたします。
  • 当院ではファイザー社のオミクロン株(BA.1又はBA.4/5)対応ワクチンで接種を行っています。

コロナワクチン接種にお迷いの方

コロナワクチン接種を迷われる方がいます。その理由は次のようなことが考えられます。

  • ワクチンの効果がどれだけ規定できるのか?
  • いつ受ければよいのか?
  • 副反応が心配

ワクチン接種の効果はどれだけ期待できるのか?

ワクチンに期待される効果

  • 感染そのものを防ぐ「感染予防の効果」
  • 感染しても症状が出るのを抑える「発症予防の効果」
  • 症状が出ても重症にならないようにする「重症化予防の効果」
  • 多くの人がウイルスへの抗体を持つことで社会全体が守られる「集団免疫の効果」

オミクロン株対応ワクチンの感染予防効果に関する科学的なデータ

  • 2回目接種後14-90日経過後 44.0% 
  • 3回目接種後14-60日経過後 71.6% 

オミクロン株対応ワクチンの発症予防効果に関する科学的なデータ

  • 2回目接種後の発症予防効果は2~4週後は65ー70%
  • 2回接種+追加接種後の発症予防効果 は2~4週後は60ー75%

オミクロン株対応ワクチンの入院(重症化)予防効果に関する科学的なデータ

  • 2回接種の入院予防効果は34.6%
  • 追加接種後の入院予防効果は65~70%

ワクチンの効果は科学的データで確認されており接種が推奨されます。

ワクチン接種はいつ受ければよいのか?

ワクチンの効果は経過とともに低下することが確認されています。

オミクロン株対応ワクチンの感染予防効果の推移に関する科学的なデータ

  • 3回目接種後14-60日経過後の感染予防効果71.6%
  • 3回目接種後61日経過後以降の感染予防効果47.4% 

オミクロン株対応ワクチンの発症予防効果の推移に関する科学的なデータ

  • 2回目接種後の発症予防効果は2~4週後では65ー70% 、その後25週後までに約15%まで低下
  • 2回接種+追加接種後の発症予防効果は2~4週後では60ー75%、その後20週後以降はほぼ効果なしまで低下

今後も新型コロナ感染症の流行が予測され定期的なワクチン接種が望ましいと考えられています。

前回接種から5か月を超えている場合ワクチンの発症予防効果はほとんど低下していると考えられ、現時点では高齢者や基礎疾患を有する方は年に2回の接種が推奨されています。

以前の受けたワクチン接種の効果を血液検査で確認して判断することも選択肢です。

コロナワクチン接種の効果を確認したい。

コロナワクチン接種によって体内にコロナウイルスに対する抗体が産生される。

ワクチン接種によって体内にIgG-S抗体が産生されるようになります。この抗体は中和抗体ともよばれ、体内のコロナウイルスと結合しウイルスの増殖を抑えるとされ、予防効果が発揮されるようになります。中和抗体価とコロナの発症予防効果は相関することが確認されています

予防効果をもたらす中和抗体(IgG-S抗体)は血液検査で測定することができる。

中和抗体価(IgG-S抗体)とコロナの発症予防効果は相関することが確認されています。ワクチン接種で体内に産生される抗体価が高いほど予防効果が高いと考えられます。血液検査で中和抗体(IgG-S抗体)測定することができます。当院では最新の抗体測定装置を導入し抗体価の測定を行っています。

ワクチン接種後中和抗体は増加するが一定期間後には減少する。

わが国では国民の7割程度の方がコロナワクチンの3回接種を終えています。3回接種を受けた方の中和抗体価の変化の研究データでは、2回目ワクチン接種1週間目で抗体価が最も高くなり(ブースター効果といいます)、その後4週以後経時的に低下しています。さらに、8か月後には大きく減少し予防効果が期待できない程度になっています。しかし、3回目ワクチン接種により抗体価上昇がみられ、 2回目接種 4週より3回目接種 4週の方が高くなっています。このようにワクチン接種により中和抗体価が上昇しますが、それは一定期間で減少してしまいます。

中和抗体の測定しワクチンの効果を確認することをおすすめします。

今後も新型コロナ感染症は流行を繰り返すものと考えられます。流行に伴い、事前のワクチン接種が重要となります。ワクチン接種のタイミングを判断するのに中和抗体の測定が有用と考えられます。中和抗体(IgG-S抗体)の測定をおすすめします。

新型コロナ感染症に関する情報

新型コロナ感染症を季節性インフルエンザと同じ5類感染症とする議論がなされ、この春以降5類感染症となる可能性があります。新型コロナ感染症は季節性インフルエンザと同じなのかという疑問に厚生省新型コロナ感染症アドバイザリーボードの資料をもとにお答えします。

現時点では新型コロナ感染症と季節性インフルエンザとは同じではない。

今後、新型コロナ感染症は季節性インフルエンザと同じような感染症になるのか。

新型コロナ感染症が季節性インフルエンザと同じような感染症になるとはどういうことなのか。