小林耳鼻咽喉科内科クリニックでは耳鼻咽喉科領域の抗生剤を世界的に定評のある「サンフォード感染症治療ガイド」に基づいて選択しています。同時に学会作成の治療ガイドラインも参考にしています。
急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎では抗菌剤の選択が大きく異なります。薬剤は略称で表示してあります。クリックすると抗菌剤一覧で確認できます。
慢性副鼻腔炎の薬物療法
| 薬剤 | 1日の投与量 | |
|---|---|---|
| EM | 成人 | 400~600mg |
| 小児 | 8~12mg/kg | |
| CAM | 成人 | 200~400mg |
|
小児 | 4~8mg/kg | |
| RXM | 成人 | 150~300mg |
3. 治療
| 大項目 |
| 中耳貯留液に好酸球が存在する滲出性中耳炎または慢性中耳炎 |
| 小項目 |
| ①にかわ状の中耳貯留液 ②気管支喘息の合併 ③好酸球優位な鼻茸の合併 ④従来の治療(抗菌薬、鼓膜切開、鼓膜チューブ留置など) |
| 薬効分類名 | 薬剤名と特徴 |
|---|---|
| 末梢性神経障害治療剤 | メコバラミン製剤 (メチコバール) 最も投与される耳鳴治療剤 |
| 代謝賦賦活剤 | ATP製剤(アデホス) 抗めまい薬としての適応がある |
| 副腎皮質ホルモン剤 | プレドニゾロンなど (プレドニゾロン プレドニンなど) 急性の難聴・耳鳴の治療 |
| 合剤 | ニコチン酸アミド・パパベリン (ストミンA) 耳鳴治療に保険適応 |
| 薬効分類名 | 薬剤と特徴 |
|---|---|
| 睡眠導入剤 | 睡眠障害の型に応じて 様々な導入剤が用いられる。 |
| 筋緊張改善剤 | エペゾリン塩酸塩 (ミオナール) チサニジン塩酸炎 (テルネリン) アクロクアロン (アロフト) 頚肩腕の筋緊張の変化が耳鳴 を変化させる臨床データ |
| 薬効分類名 | 薬剤と特徴 |
|---|---|
| 精神安定剤 | エチゾラム (デパス) 頚肩腕の筋緊張低下の作用もある |
| 抗不安剤 | アルプラゾラム (ソラナックス) パニック障害に有効 |
| 持続性心身安定剤 | ロフラゼプ酸エチル (メイラックス) 血中濃度の半減期が長い |
| SSRI剤 | パロキセチン塩酸塩・塩酸セルトラリンなど (パキシル・ジェイゾロフトなど) 新世代の抗うつ剤 エビデンスあり |
| 薬効分類名 | 薬剤と特徴 |
|---|---|
| 抗てんかん剤 | カルバマゼピン テグレトール 最近の臨床データでは効果に疑問 |
| 抗痙縮剤 | バクロフェン ギャバロン 効果は未定。経験的 |
| 漢方薬 | 効能または効果に耳鳴りが記載された漢方はない 耳鳴りの増悪因子を考えた漢方薬の経験的投与 |
| 薬効分類 | 効果の発現期間 | 効果 (くしゃみ・鼻汁) | 効果 (鼻閉) | 連用効果 | 眠気 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 抗アレルギー薬 | |||||||
| ケミカルメディエーター遊離抑性薬 | 2週間 | + | + | - | 効果はマイルド 副作用は軽微 | ① | |
| ケミカルメディエーター受容体拮抗薬 | |||||||
| 抗ヒスタミン薬 | |||||||
| 第1世代抗ヒスタミン薬 | 10~20分 | + | - | なし | ++ | 抗コリン作用のため緑内障・前立腺肥大には禁忌 | |
| 第2世代抗ヒスタミン薬 | 1~2日 | ++ | + | あり | + | 現在の薬物療法の中心薬 抗コリン作用なし | ② |
| トロンボキサンA2拮抗薬 | ピークまで 4~8週間 | + | ++ | なし | - | 鼻づまりの改善に効果 | ③ |
| ロイコトリエン拮抗薬 | 1週間 | + | ++ | なし | - | 鼻づまりの改善に効果 | ④ |
| Th2サイトカイン拮抗薬 | 1~2週間 | + | ++ | あり | - | 他の薬との併用による効果の増強 | ⑤ |
| ステロイド薬 | |||||||
| 局所用ステロイド噴霧剤 | 1~2日 | ++ | ++ | なし | - | すべての症状に効果 ステロイドの副作用は少ない | ⑥ |
| 経口ステロイド薬 | |||||||
| ステロイド薬単独 | 1~2日 | ++ | ++ | なし | - | すべての症状に効果 ステロイドの副作用に注意 | |
| セレスタミン配合薬 | 10~20分 | ++ | - | なし | - | ステロイど第1世代抗ヒ剤の合剤 副作用に注意 | |
| 自律神経作用薬 | |||||||
| α交感神経刺激薬 | 数分 | - | +++ | なし | - | 一過性の鼻閉改善 連用に注意 | ⑦ |
| α交感神経刺激薬ステロイド合剤 | 数分 | ++ | +++ | あり | - | 鼻閉改善 短期間にとどめる | |
| 配合剤 | |||||||
| 第2世代抗ヒ剤・自律神経作用薬 | ++ | ++ | なし | ± | 2種薬の配合ですべての症状に効果 | ⑧ |
| 軽症 | 中等症(くしゃみ・鼻漏型) | 中等症(鼻閉型) | 重症(くしゃみ・鼻漏型) | 重症(鼻閉型) | |
| 推奨される薬剤 | ①②⑤⑥ | ①②⑥ | ③④⑤⑥⑧ | ②⑥ | ③④⑥⑦⑧ |
| 選択方法 | 上記いずれか1つ | 上記いずれか1つ、 必要に応じ、 ①あるいは②に⑥を併用 | 上記いずれか1つ 必要に応じ、 ③④⑤に⑥を併用 | ②と⑥の併用 | ③あるいは④に⑥を併用 もしくは⑧の単独 治療開始時に短期間⑦併用 |
番号はアレルギー性鼻炎に用いられる薬剤の表の右端の番号を示す。